まとちかサッカー日記 :チームなのです。2011-01-10

皆様、遅くなりましたが新年明けましておめでとうございます。
といってもすでに今日は1月10日成人の日です。
町で晴れ着姿の方をお見かけして、私はもう10年以上前の話だと思うと少し哀しくなりました・・・笑

年末から寒い日が続いておりますが、今日も雪がちらほら降っています。
神戸でもクリスマスと成人式の日によく雪が降る印象があるのは私だけでしょうか・・・?

今日はつくづく珍しくサッカーもなく1日オフで良かったなと…。相も変わらず寒がりな私は、もうすぐ始まる高校選手権の滝川第二の初優勝がかかった決勝戦を楽しみにしながら日記を書いています。
昨年のJリーグ、ヴィッセル神戸の残留争いでの最終戦では、勝つだけでなくFC東京がサンガに負けなければならないという状況の中でレッズに勝ち、しかもFC東京が負けて残留が決まった時は優勝したかのような喜びが込み上げたのと同時に、私がヴィッセルガールをしていた最後の年の最終戦での感動を思い出しました。

話は変わって、私事ですが、昨年の5月ごろ何気に立ち寄ったペットショップで出会ってしまったワンコを連れて帰ってしまい(ようするに買ってしまったのですが・・)、今は2人!?で暮らしています。兄をはじめたくさんに人に「独身の1人暮らしの女性がペットを飼ったということは結婚をあきらめたのか」と罵られ、「家族が増えました」とワンコの写真を入れた年賀状を送ると、「人間の家族を作りなさい」と予想通りの返事が来る始末です。ただ寒さが大の苦手な私は、冬にトレーニングをさぼりがちになってしまうところがあったのですが、朝から夜まで仕事に行っている間1人(1匹)さみしくお留守番をしてくれるわが子(ワンコ)にせめて朝、晩の2回は思いっきり外で遊ばせてあげようとどんなに寒くても長い散歩に連れていくようになり、そこで一緒に走ったり、広場で遊ばせている間にストレッチをしたりする毎日になって、いつもより健康的な冬が過ごせているのかもしれません・・・笑。

と、私の近況報告はこれぐらいにしておいて本題に入りますが、私が審判で女子1級になってもうすぐ3年が経とうとしています。
1年目は貧血がひどくなり、半年を無駄にしてしまい、その後少しづつ頑張ってきましたが、今年の「なでしこリーグ」のカテゴリーに入れず、まだ自分の中でクリアーしなければならない課題がたくさんあると感じています。

自分が上の級になるにつれ、審判に対する考えも少しづつ変わってきました。もちろん私が審判をする目的は、自分が担当した試合の選手が自分たちの持っているプレーを出し切れる試合を一緒に作っていくことで、選手はもちろんチームの方々そして応援している人たちにいい試合だと感じていただき、サッカーをもっと好きになれるような力になれたらと思ってやっています。

ただ審判個人に対して以前は、主審は主審、副審は副審のそれぞれ与えられた任務を行うことだと思っていました。もちろんそれが大前提でではありますが、今はそれだけではなく、審判団というチーム(第4の審判員も含めて)で試合に臨むことの大切さを感じています。あんなに大きなサッカーのコートを主審1人で全てを見ることなど到底無理なことで、副審の存在の大きさは言うまでもありません。

第4の審判員というとあまりご存じない方には、ただ「交代の合図をする人」など補助的に思われますが、交代1つにしてもタイミングであったり、交代の手続きをスムーズに行うことや、けが人が出たときに主審の合図を感じてすぐに担架等の対応ができるか、ロスタイムの合図をスムーズに受け取れるかなど、こういったちょっとしたことがスムーズにできるかどうかでコートの中で走っている主審が集中できるかどうか大きく変わってきます。

何より第4の審判員が大変なのは「ベンチコントロール」と言われる任務で、ベンチにいるチームの監督、コーチ、交代選手がベンチでのルールを守っているか、また選手への指示以外のことを発言しているとき(判定に対しての不満など)いかに落ち着かせることができるかといった大きな役割があります。いつまでもベンチから大きな声を出されると主審自身で対処に行かなくてはいけなくなることもありますし、プレーヤーのモチベーションやメンタル面にも大きく影響します。そういう中で第4の審判員が行うベンチに対してのコントロールの重大さは言うまでもありません。

だから私も主審をしているときにいい協力がし合えて、いいチームで試合を終えれた時の充実感もあれば、時には上手くかみ合うことができず反省を感じる時もあります。また自分が副審のときは、自分が主審の時にどんなことを見てもらえると助かるかを考えサポートできるように心がけています。

ただ審判団は毎回同じチームメイトではありません。というより一緒のチームになる方が少ないです。時には地方に行き、全く初対面の方と組むこともありますし、大会によっては副審や第4審判は大会参加チームの帯同でチームのコーチなどがされることもあります。
ここで難しいのは、この日一緒に組む方にいかに、どこまでの協力をお願いし任せられるか、そして自分の意図を感じてもらうためにどう動くかということが大切になってきます。

例えば、私がサッカースクールでコーチをしている中、リーグ戦の帯同審判でやることがありますが、その時はたいてい子供たちが副審に入ります。そんなときに子供たちに副審の任務を全て任せても無理なことです。子供たちには「絶対にここだけは見てほしい」というお願いを必ずします。お願いしたことに対しては子供たちの判定を信頼しそれ以外のところはいつもと違うポジション取りになろうが、自分で判定できるように見る努力をします。それがこの日子供たちと組んだチームとしての協力関係だと思っています。

このように、その日組む方によってチーム(審判)の気の配り方が大事だと思うし、4人誰かのミスであってもそれは審判団としての4人の責任だと思うので無事1試合をチームとしてやり抜く大きさを感じています。
私がこんなふうに感じるようになったのも審判の経験を重ねていくうちに得たことなので、審判団が「チームである」と考えている人は審判の資格を持った方でもそんなにいないと思います。でも一緒にやるからには、ここまでの考えはなくても1試合お互いの協力でやり遂げる大切さを感じてもらえるようになったらいいなと思っています。

今は試合の中の話をしましたが、試合以外のところでも「審判」というチームを感じることがあります。2級までは年に1度の更新のためにある体力テストでしたが、1級になってからは更新の時だけでなく、大会前に行うこともあり年に数回体力テストがあります。
そんな中で、時には体調が良くないとき、猛暑でしんどい日などがあります。そんなときは審判チームとして一緒に走る仲間が助けてくれて全員でクリアーできるようにしてくれます。

今の体力テストはインターバル走で規定のタイムでインターバルを繰り返します。もちろん助けてくれるといっても手を引っ張って走るわけではありませんが、ペースメーカーになってくれる人がいたり、ずっと声をかけ続けてくれる人がいたり、後ろから追い込みをかけてくれる人、風の強い日には前を走って風よけになってくれる人など、その日クリアーがしんどい人がいたらみんなで何とかクリアーできるように助け合うのです。

私の貧血がひどくてしんどかったときもたくさんの人がそうしてくれました。私も自分に余裕があるときは助ける方に回ったりもします。カテゴリーを決める中ではお互いがライバルになるわけですが、こうしたチームの仲間の大切さを感じて審判をしています。

皆さんには、サッカーの試合の中で3つ目のチームの存在を少し覚えておいていただけるとまた違ったサッカーも見えていただけるかと思います。
そんなこんなで私は今年もサッカーバカで頑張りたいと思います。

追伸
さすがに筆記テストはチームで協力できませんので自分でがんばります・・・汗